筆者はベトナムで日系企業3社で働きました。この記事ではベトナムで転職する時の労働許可証・TRCの再取得について紹介します。
注意事項:この記事は「専門家」要件を満たして労働許可証(ワークパーミット)を取得してベトナムで働いた2019年の年末から2023年8月頃までの実体験を元にしています。ベトナムの法律・規制は頻繁に変更されるので、常に最新情報をご確認ください。
転職先が決まったら、退職意向連絡とTRC返却(ビザ切り替え)
筆者はいずれの会社も「現地採用」職で雇用されましたので、ベトナム現地の人と同様にベトナム労働法の元、勤務先企業と雇用契約を取り交わして働きました。労働者はこの労働法35条が定める日程で会社に退職意向を通知する必要があります。
JETRO (2020)1ベトナムの労働法典45/2019/QH14号(仮訳)より抜粋
第35条労働者が労働契約を一方的に終了させる権利
労働者は労働契約を一方的に終了させる権利を有するが、使用者に対し、次の通り事前に通知しなければならない
a)無期労働契約の下で労働に従事する場合、少なくとも45日前
b)12ヶ月以上36ヶ月以下の期間の有期労働契約の下で労働に従事する場合、少なくとも30日前
JETRO. (2020).https://www.jetro.go.jp/ext_images/world/asia/vn/business/pdf/45-2019-QH14-vnjp.pdf
筆者の場合、(おそらく多くの企業がそうだと思いますが)TRCと労働許可証は紐づいていましたので、TRCカードを勤務先企業の人事部に返却し、1ヶ月間有効の滞在許可(Stay permit)を会社から入国管理局(Immigration Office)に申請してもらいました。(滞在許可への切り替え費用は、2023年7月時点で10アメリカドルでした。)
TRCカードについてはこちらの記事もご覧ください。
退職時に受け取るもの
社会保険手帳
社会保険に加入していれば、会社の人事部が緑色の社会保険手帳(「手帳」と名前がついていますが、A4サイズ緑色の厚紙を二つ折りにしたものです。)を保管しています。

社会保険の加入情報が「QUÁ TRÌNH ĐÓNG BẢO HIỂM XÃ HỘI」というA5サイズの用紙に記載され、この手帳にホチキス留めされます。退職時に受け取りましょう。
源泉徴収票
源泉徴収票(CHỨNG TỪ KHẤU TRỪ THUẾ THU NHẬP CÁ NHÂN (CERTIFICATE OF PERSONAL INCOME TAX WITHHOLDING)を会社からもらいましょう。書類は複写式になっており、ピンク色の写しをもらいます。会社の印鑑が書類に捺印されているかも確認しましょう。(この用紙に納税番号(Tax identification number)が記載されています。)
余談ですが筆者がベトナムを離れた後、北米でこの納税番号が必要になりましたので、書類は無くさないようにしましょう。
ホーチミン法務局で無犯罪証明を取得
ベトナムでの転職時、ホーチミンの法務局で無犯罪証明(PHIẾU LÝ LỊCH TƯ PHÁP)を申請・取得しました。
申請必要書類は居住証明書、パスポートの全ページコピー、無犯罪証明書申請書です。
1. 居住証明書
申請前に、アパートの大家さんから「居住証明書」をもらいましょう。この居住証明書は大家さんから公安(警察)に申請して取得してもらう必要があります。
2. パスポートの全ページコピー
ベトナムでコピーを取るときは、コピー・印刷屋さんに行って、コピーをとってもらわなければなりません。ホーチミン法務局の周りは大学が多く、コピー・印刷屋さんがあります。(このようなコピーを取る時、日本のコンビニの有難さが身に沁みます。)

3. 申請書
無犯罪証明書の申請用紙は受付カウンターに行くと番号札と一緒にもらえました。記帳する机・ボールペンも備え付けてありますが、念の為ボールペン(青色)を持参すると良いでしょう。
法務局は、在ホーチミン日本国総領事館の前を通っているDien Bien Phu通りの近くにあります。(訪問時はパスポートを持参しましょう。)
申請窓口は法務局の門から入ってそのまま直進し、階段を上がった建物内にあります。筆者の場合、申請から3週間ほどで、書類を受け取れたと思います。書類の受け取りは申請窓口と建物が異なり、門を入ってすぐ左手の建物で受け取ります。

参考:ベトナム入国管理局ホームページ(英語ページ有り)
申請に必要な書類・健康診断書・写真を準備
英文在職証明書と英文大学卒業証明書
書類は日本の公証役場で法務局認証と外務省の公印確認・アポスティーユが取れていると一番良いですが、筆者の場合は転職時に改めて大学に卒業証明書を申請しました。その為、公証役場を通して受け取った法務局認証済みの在職証明書と、日本から取り寄せた英文卒業証明書を在ホーチミン日本国総領事館に持ち込んで翻訳証明/公文書上の印章の証明をしてもらいました。(コロナ禍の最中の転職で一時帰国が出来ず、日本に書類を申請してベトナムで受け取るのが大変だった記憶があります。)
こちらの記事にも在職証明書と卒業証明書について記載しています。
コロナ対策の為、2023年12月現在も窓口は予約制となっています。訪問の前に領事館の代表番号に電話して予約を取りましょう。領事館前は旅行会社の人が列を作っていることがありますが、建物入り口で日本のパスポートを提示すると早く入館させてもらえる事があります。
健康診断書
健康診断書の提出が必要です。
ホーチミン市内で筆者が健康診断を受診した病院はこちらです。
申請用写真
申請用の写真(4x6cmサイズを2枚)を用意します。背景は白が良いでしょう。筆者の場合、写真サイズと使用目的(ワークパーミット)を伝えると写真屋さんが分かってくれました。ベトナムの写真屋さんは何も言わないとかなりのお直し(写真修正)をします。使用目的(労働許可証申請用)は、はっきり伝えておいた方が良いでしょう。
労働許可証とTRCに関して、転職先人事部に申請必要書類を確認しましょう。パスポート・申請に必要な書類・写真を揃えて提出すれば、人事部のスタッフが労働許可証申請からTRCカード取得まで手続きしてくれると思います。
労働許可証申請からTRCカード取得まではこちらの記事も参考にご覧ください。
注意事項:この記事は「専門家」要件を満たして労働許可証(ワークパーミット)を取得してベトナムで働いた2019年の年末から2023年8月頃までの実体験を元にしています。ベトナムの法律・規制は頻繁に変更されるので、常に最新情報をご確認ください。
- JETRO. (2020). ベトナムの労働法典45/2019/QH14号(仮訳). https://www.jetro.go.jp/ext_images/world/asia/vn/business/pdf/45-2019-QH14-vnjp.pdf ↩︎
